建築談議076の案内
――建築談議076の案内――
姫路でも、建築について議論する場をつくりたいと考えて、
始めた建築談議。
1年近く休止していましたが、今年度の建築家講演会に向けて、
建築談議を開催します。
毎月1冊の本を読んでくることで、話題を共有して、
参加者の間で意見交換をしたいと思っています。
今年の建築家講演会は小嶋一浩氏に決まりました。
日時:6月14日(土)15:00~17:00
会場:じばさんびる(601会議室)
小嶋一浩氏の著書で講演会のタイトルにもなっている
『小さな矢印の群れ』を読んでの談議とします。
建築家講演会のための勉強会です。
本を読み、話を交わして理解を深めてから、
講演会に臨みたいと考えています。
■建築談議No.076:
「建築家講演会『小さな矢印の群れ-21世紀の建築とは?』小嶋一浩氏に向けて」
日時:平成26年5月28日(水曜日)19:00~
場所:建設会館(住所:姫路市三条町1丁目31番地)
◎参考図書1:『小さな矢印の群れ 「ミース・モデル」を超えて』
/小嶋一浩/TOTO出版/1,400円+税
雑木林的空間をもつ建築へ本書は、建築家であり、教育、研究に携わる
小嶋一浩氏自らが生み出した建築の概念「開いた場的モデル」とは何かを説いた一冊です。
20世紀の箱型建築「ミース・モデル」は、建築を外部から切り離し、密閉することで
内部空間の環境をコントロールできるため、技術の発達とともに、地域性に関わらず
どこでも成立し、量産されてきました。氏はこの状況こそが現代においては建築の
閉塞感を強めているのではないかとの疑問を投げかけ、より「開いた場」こそが建築に
求められているとして、思考と実践を続けています。
そのために現代のコンピュータによる解析技術を駆使して、空気、光、人などの流れを
〈小さな矢印(→)の群れ〉としてとらえ、建築空間を流動するたくさんの〈小さな矢印〉
から空間の構成を考えることによって、外部環境が建築内にすべり込み、まるで雑木林の中を
散策するように、さまざまな人々に対応する快適な空間の実現を目指しています。
本書は、氏が長年教鞭を執ってきた大学で行なった数多くの国や地域でのサーベイと、
実際の設計活動を通して、「ミース・モデル」に対向する「開いた場的モデル」を
生成するためにはどのような方法が有効かをまとめた内容となっています。