社団法人兵庫県建築士会姫路支部
平成21年度建築家講演会
講 師: 古谷誠章氏(建築家・早稲田大学教授)
演 題: 「市民 社会 建築」
日 時: 2009年5月16日(土)14:30〜16:30
会 場: 姫路キャッスルホテル3階
参 加: 約130名(建築士会員40名 学生30名 一般60名)
講演会の案内はこちら
古谷先生を迎える事前準備
「前もって先生のことを勉強してから、講演を聴こう。」ということで、事前に勉強会と見学会を企画しました。勉強会では、『Shuffled古谷誠章の建築ノート』や古谷先生の建築作品について意見交換を行いました。そのあと、高知県で先生が設計された「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」などを見学に行きました。ともに兵庫県立大学で建築を学ぶ学生達も参加しました。
→勉強会(建築談義建物見学会)の様子はこちら
講演会
(印象に残った話)「世界には二つの空間があって、ひとつはきちんと計画された空間と計画していないけど時間をかけて人々がつくりあげる空間がある。20世紀は前者の空間をつくることが重要とされていたが、人に発見させるようなおおざっぱな空間の建築を提案したい。」
「設計の時からワークショップを行い完成後利用する市民に建物のことを知っておいてもらう。特に子ども達を対象にすると、地域の人々へ拡がりやすい。また、大人になったときに真剣に建物のことを考えてくれる人を育てることにもなる。」
「コンペの内容を見てから考えるようでは勝てない。見た瞬間にこれだと思いつくように、アイデアや考え方を自分の引き出しに沢山用意しておかなければ。」など・・・
古谷先生の話は、表面的なデザインの話ではなく、建築の本質を見直して実際に空間を創り出していく考え方を話され、とても刺激を受けました。話し方が丁寧で、整理されていてわかりやすかった講演でした。
懇親会と打ち上げ、さらに3次会まで
姫路に宿泊されるということなので、講演会後の懇親会、打ち上げ、3次会と参加していただきました。講演会の準備・運営を手伝った学生達も多く参加してくれました。
懇親会では、西嶋副支部長が古谷先生の後輩にあたり、当時助手だった古谷先生の授業を受けたことや大学時代の同級生が先生の事務所の管理建築士をしているなどいろいろな話をされていたようです。
打ち上げの居酒屋では学生達が先生を取り囲み、即席の古谷ゼミのようでした。
その後、士会員数人で先生を連れ出しワインのお店に。自らワインを選ばれ、それに合うチーズをと注文されました。(かっこよかったですよ。)
そこでも、僕達の質問にひとつひとつ丁寧に答えてもらえました。「大学に建築を勉強している学生のいる町は、いろんなことが出来る可能性があって、こうやって、建築士会と学生が一緒に活動しているのはいいことですね。」と言ってもらいました。
最後ホテルへのタクシーを見送ったのは深夜1時頃だったのでは・・・
ソウルから直接姫路に来られてから、深夜まで。かなり疲れておられたはずなのに、本当にありがとうございました。
来年も、講演会を通して、素敵な建築家にめぐり合うことが出来ればなぁと考えてます。
(山田克幸)
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